所在地 | 大阪府池田市東山町33 |
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TEL | 0727526000 |
宗派 | 浄土真宗 真宗大谷派(東本願寺) |
本尊 | 阿弥陀如来 |
創建 | 慶長3年(1598年) |
開基 | 西念法師 |
圓成寺(えんじょうじ)は、大阪府池田市東山町にある真宗大谷派(浄土真宗東本願寺系)の寺院で、慶長3年(1598年)に西念法師によって開基された。都会近郊にありながら田園風景が広がる細河(ほそかわ)地区に位置し、「都会に一番近い田舎のお寺」として知られる静かな環境が特徴である。本尊に阿弥陀如来を祀り、地域の門徒(檀家)の信仰を集めてきた歴史を持つ。
圓成寺の本堂は、阿弥陀如来を安置する御堂であり、寺の中心となる建物である。内部正面の須弥壇(しゅみだん)に本尊の阿弥陀如来像が祀られており、荘厳な飾り付け(荘厳具)が施された空間になっている。浄土真宗の伝統に則り、開山以来、親鸞聖人の御影(画像)や法灯も安置され、毎年秋の報恩講(親鸞の命日法要)では本堂に特別な荘厳が掲げられる。畳敷きの広間では、法要や盆彼岸の法事の際に多くの門徒が参集し、念仏の声が響く場となっている。
山門は圓成寺境内への入口にあたる門で、寺域を象徴する建築物である。切妻造瓦葺きの伝統的な門が据えられており、門柱には真宗大谷派の寺紋が掲げられている。門をくぐると石畳の参道が本堂へと伸び、周囲には四季折々の草花や植栽が整えられている。山門は寺と俗世を分ける結界としての役割を果たし、訪れる人を静謐な境内へ誘う存在となっている。
本尊の阿弥陀如来像は、圓成寺創建時より信仰の中心として礼拝されている仏像である。像の形式は阿弥陀如来坐像と伝えられ、浄土真宗の本山である東本願寺のご本尊にならったものとされる。加えて、本堂内には浄土真宗の宗祖・親鸞聖人と、中興の祖・蓮如上人の御影が安置され、これらの祖師像も寺院信仰の対象となっている。これらの仏像や御影は年中行事の際に開扉・公開され、参拝者は阿弥陀如来と歴代高僧への敬虔の念を新たにしている。なお、境内には納骨堂も併設されており、門徒の先祖の遺骨が安置されているが、これも阿弥陀如来の慈光に包まれて極楽往生を願う浄土真宗の信仰観に基づく施設である。
1598年
(慶長3年)
圓成寺は慶長3年(西暦1598年)、浄土真宗の僧・西念法師によって開山された。以後、阿弥陀如来を本尊とする真宗大谷派の寺院として細河地域の人々の信仰道場となった。
1794年
(寛政6年)
江戸時代後期の寛政6年(1794年)、第九世住職の義空と第十世住職の義照が同年中に往生(死去)する事態となった。相次ぐ住職交代は寺にとって試練となったが、門徒たちの支えにより寺運は維持・継承されたと伝えられる。
1996年
(平成8年)
平成8年(1996年)、第十八世住職として釋尼妙照(しゃくに みょうしょう)が就任した。釋尼妙照は圓成寺で初の女性住職であり、先代住職(第十七世釋智章の没後)の後を受けて寺務を担った。
2007年
(平成19年)
平成19年(2007年)には、第十九世住職として釋義道(しゃく ぎどう、山脇義道)が就任し現在に至っている。現住職の下、平成以降は寺の活動の現代化や情報発信(公式サイトの開設など)も行われ、寺と地域社会の繋がりが保たれている。