| 所在地 | 大阪府大阪市住之江区安立1-10-22 |
|---|---|
| 電話 | 06-6673-3607 |
| 宗派 | 日蓮宗 |
| 山号 | 實教山 |
| 創建 | 寛永年間(1624〜1645年) |
| 文化財 | 顕如上人遺品(袈裟・念珠)、妙見宮の石造鳥居(天保11年奉納) |
| 公式サイト | https://chohoji.org/ |
大阪市住之江区安立に位置する長法寺は、江戸時代初期の寛永年間(1624〜1645年)に現在の神奈川県小田原市から寺号が移され、僧・金龍院日能上人によって創建された日蓮宗の寺院です。山号を實教山(じっきょうざん)と称し、日蓮宗総本山・身延山久遠寺の直末寺として法華経の教えを守り続けており、現住職で第30世代を数える由緒ある寺院となっています。
境内には能勢妙見山の妙見大菩薩を分祀した妙見宮が設けられており、能勢妙見宮の出開帳(出張開帳)の寺院として古くから信仰を集めています。「安立の妙見さん」の愛称で親しまれ、江戸時代には妙見の縁日に市(いち)が立つほどの賑わいを見せたと伝えられています。周辺の安立町は住吉大社の社領新田として開発が進み、紀州街道(住吉街道)沿いの宿場町としても栄えた歴史を持っています。
寺宝として戦国時代の本願寺顕如上人ゆかりの袈裟や念珠が伝わっており、他宗派の垣根を超えて庶民の篤い信仰を集めてきた歴史がうかがえます。また天保11年(1840年)に建立された妙見宮の石造鳥居には、堺の豪商らによる奉納銘が刻まれており、当時の妙見信仰の隆盛を物語る貴重な遺構となっています。
現代においても地域の信仰と需要に応え、平成15年(2003年)には境内に釈迦堂が新築されています。釈迦堂にはお釈迦様の立像が安置され、合同納骨墓が設けられることで、檀信徒のみならず一般の希望者も永代供養を委ねることが可能となっています。長い歴史を有する古刹でありながら、時代のニーズに合わせて信仰と社会貢献の形を進化させている寺院となっています。
長法寺の入口には山門が構えられ、門前には対の仁王像(阿形・吽形)が安置されています。落ち着いた門構えが町中にあって古寺の風格を漂わせており、境内への荘重な玄関口となっています。
境内に設けられた妙見宮には能勢妙見山から分祀された妙見大菩薩が祀られています。天保11年(1840年)建立の石造鳥居が社前に残り、堺の豪商らによる奉納銘が刻まれています。「安立の妙見さん」として地域の人々に篤く信仰されてきた長法寺の象徴的な存在となっています。
平成15年(2003年)に新築された釈迦堂には、ご本尊としてお釈迦様の立像が安置されています。堂内には合同納骨墓が設けられ、宗派を問わず永代供養を受け付ける現代的な施設として機能しています。長い歴史を有する古刹が時代のニーズに応えた新たな取り組みの場となっています。
長法寺の本堂は寺院の中心伽藍として法華経の教えを守り続ける道場となっています。日蓮宗の法要や行事が営まれ、第30世住職のもとで檀信徒の信仰を支え続けています。堂内には歴代住職から受け継がれてきた寺宝が大切に保管されています。
寛永年間
(1624〜1645年)
神奈川県小田原の寺院から寺号を移し、現在の大阪市住之江区安立の地に長法寺が創建されています。開山は金龍院日能上人で、以後代々の住職と檀信徒によって寺運が維持・発展しています。創建当初はまだ周囲が海辺に近い農村地帯でしたが、次第に新田開発が進む中で地域の信仰拠点として根付いています。
江戸時代
境内の妙見宮に祀られる妙見大菩薩への信仰で「安立の妙見さん」と呼ばれ、能勢妙見山から出開帳された妙見信仰の受け皿として縁日には門前に市が立つほどの賑わいを見せています。紀州街道を行き交う旅人や商人たちも妙見に手を合わせたと伝えられ、寺宝である顕如上人遺愛の袈裟や念珠が伝来したのもこの頃とされています。
1840年
(天保11年)
境内妙見宮の社前に石造鳥居が建立されています。鳥居の石柱には「施主 堺 茶屋七兵衛」等の銘文が刻まれており、堺の豪商らが妙見信仰に奉賛して寄進したことがわかっています。この鳥居の建立は長法寺の妙見信仰が最盛期を迎えていたことを物語っています。
1868年
(明治元年)
明治維新後の神仏分離令により、妙見宮のような神仏習合の信仰形態に変化が生じています。しかし長法寺では妙見宮を境内に維持し続け、日蓮宗の寺院として檀家の信仰を支えながら地域の信仰拠点としての役割を果たし続けています。
1945年
(昭和20年)
太平洋戦争末期の大阪大空襲では住之江区一帯も被害を受けていますが、長法寺は戦火を乗り越えて存続しています。戦後は地域住民とともに復興の歩みを進め、法要や行事の営みを再開しています。
1974年
(昭和49年)
行政区画の再編により住之江区が発足し、長法寺の所在する安立もこのとき住之江区に編入されています。新たな区の中で、引き続き「安立の妙見さん」として地域の人々に親しまれ続けています。
2003年
(平成15年)
境内に釈迦堂が新築され、ご本尊としてお釈迦様の立像が安置されています。堂内に合同納骨墓(合祀墓)が設けられることで、檀信徒のみならず一般の希望者も永代供養を委ねることが可能となっています。
現在
(令和時代)
現在も長法寺は安立の紀州街道沿いに佇み、「安立の妙見さん」として地域の人々に親しまれ続けています。第30世住職のもと、妙見宮への参拝や永代供養など幅広い信仰の場として機能しており、歴史と現代性が調和した寺院として存在感を示しています。