所在地 | 大阪府箕面市坊島4-21-30 |
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TEL | 072-723-5038 |
正式名 | 安養山阿弥陀院 浄国寺 |
宗派 | 浄土宗(総本山:知恩院) |
本尊 | 阿弥陀如来 |
開山 | 記誉上人(きよ・しょうにん) |
創建 | 文禄元年(1592年) |
アクセス | 北大阪急行電鉄 箕面萱野駅から徒歩約5分、阪急バス「坊島」停留所から徒歩約1分(駐車場あり) |
HP | https://www.jyokokuji.net/ |
浄国寺(寝国寺とも)は、大阪府北部(北摂エリア)の箕面市にある小さな寺院です。安土桃山時代の文禄元年(1592年)に記誉上人によって現在の地に開かれました。浄土宗に属し、宗祖は法然上人、総本山は京都の知恩院です。ご本尊として阿弥陀如来を安置し、以後約430年以上にわたり当地に根付いて地域の人々の信仰を集めてきました。寺名の「浄国」は極楽浄土の国土を意味し、その名の通り長きにわたり周辺地域の人々に安らぎを与えてきた古刹です。 現在の本堂は令和2年(2020年)に完成した新しい建物で、伝統とモダンが融合した明るい雰囲気が特徴です。三十代目住職(秦隆道氏)のもとで境内全体の建て替えが行われ、バリアフリーにも配慮された現代的な伽藍となりました。吹き抜け構造の本堂上部には「天空納骨堂」と呼ばれる納骨施設が設けられており、本堂内にご遺骨を安置できるユニークな設備となっています。歴史ある寺院が現代的な姿に生まれ変わりつつも、「安心とぬくもりを感じてもらえる寺」を目指し、地域に開かれた親しみやすい雰囲気を大切にしています。
2020年に再建された鉄筋コンクリート造の本堂は、木目調の意匠と採光豊かな大空間が調和した開放的な建築です。正面には浄土宗の寺院らしく阿弥陀如来像が祀られ、創建以来変わらぬ信仰の中心となっています。内部は吹き抜けになっており、上階部分に設置された天空納骨堂にはセキュリティカードによって出入りする近代的な仕組みが導入されています。伝統的な佇まいと先進的な設備が共存する本堂は、寺院建築に興味のある方にも見どころとなるでしょう。
境内には、水子供養のための地蔵尊が安置されています。流産や死産などでこの世に生を受けられなかった子どもたちの冥福を祈る地蔵菩薩で、訪れる人々が手を合わせています。小ぶりながらも静かな祈りの場であり、優しいお顔立ちの地蔵尊が訪れる者の心を和ませます。
本堂脇には永代供養墓「花のえん」が整備されています。後継者がいなくても寺院が責任をもって遺骨を供養・管理してくれる合同墓で、区画は四季折々の草花で彩られています。春には桜やツツジ、夏にはサルスベリなどが境内を彩り、モダンな本堂との対比が美しいスポットです。花々に囲まれた穏やかな雰囲気から、「花のお寺」として地域の人々に親しまれています。
1592年
(文禄元年)
安土桃山時代、記誉上人により安養山阿弥陀院 浄国寺が創建。当時、この萱野郷一帯は豊臣政権下で島津氏や石田三成の知行地であったと伝えられる。以来、江戸時代を通じて地域の人々の菩提寺として機能し、明治維新の廃仏毀釈の荒波の中でも信仰を守り抜いた。
昭和~平成期
戦後も地域住民に寄り添う寺院として法要や行事を継続。老朽化した伽藍の建て替え計画が練られ、現住職の代で大規模改修が実施されることとなった。
2020年
(令和2年)
現在の新本堂が落慶。第三十世・秦隆道住職のもと境内の再整備が行われ、吹き抜け構造の本堂や天空納骨堂など新たな設備を備えた近代的な寺院へと生まれ変わった。それでもなお「人との縁を大切に、明るく親しみやすい寺に」という精神を守り、創建時から続く地域との絆を今に伝えている。