所在地 | 大阪府吹田市藤白台2丁目25-1 |
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TEL | 06-6871-7000 |
宗派 | 真言宗 善通寺派(総本山:香川県・善通寺) |
創建 | 昭和時代(20世紀後半) |
藤白台の閑静な住宅街に佇む弘隆寺は、千里ニュータウン地区に根ざした真言宗善通寺派の寺院です。赤茶色の煉瓦造りのようにも見える洋館風の本堂を備え、そのモダンな外観は従来の仏教寺院のイメージを覆す独自の趣を放っています。しかし山門前には地蔵尊像と不動明王像が左右に安置され、訪れる人々を仏縁へと誘うように迎えており、伝統と現代性が調和する姿が特徴です。
創建以来、弘隆寺は地域住民にとって祈りと憩いの場としての役割を果たしてきました。昭和期の千里丘陵の開発に伴い新たに移り住んだ人々の心の拠り所として建立され、境内には本堂のほか墓地や屋内型納骨堂も整備されています。先祖供養や永代供養の場として地域に開かれ、年間行事としてお彼岸やお盆の施餓鬼供養、節分会なども開催されています。また、真言宗の教えに基づく護摩祈祷や厄除け・家内安全など各種祈願も行われ、現代社会においても人々の心を支える「身近なお寺」として親しまれています。
洋風建築の本堂は、伝統的な寺院建築とは異なるモダンな外観が特徴。内部には非公開のご本尊が安置され、法要や祈祷が行われています。新興住宅地に建つ寺院ならではの独特な雰囲気を醸し出しています。
境内入口の山門は小規模ながら、その両脇には地蔵菩薩と不動明王の石仏が安置されています。慈悲を象徴する地蔵尊と、力強い守護を示す不動明王が門前で対峙する姿は珍しく、地域の平安と災厄除けを願う当寺の思いが表れています。
本堂周囲には整然とした墓地が広がり、先祖代々の石塔が並びます。近年整備された室内納骨堂では永代供養が行われ、遺骨が丁重に安置されています。
植栽が施された境内は隣接する「あせび公園」の緑と調和し、四季折々の自然を楽しめます。閑静な住宅街に位置し、穏やかな空気に包まれた境内は参拝や散策にふさわしい落ち着いた空間です。
昭和後期
(1960年代ごろ)
大阪府営の千里ニュータウン造成に伴い創建。高野山真言宗善通寺派に属し、新興住宅地に仏教布教と供養の場を設ける目的で開かれた。創建当初は小堂にて法務を開始し、徐々に伽藍や墓地を整備。
2015年
(平成27年)
宗教法人として正式登録され法人番号が指定。運営体制を強化し、施設の改修・充実を推進。現在の洋風本堂や納骨堂はこの頃までに整備されたとみられる。
令和時代
(現在)
岩本昇宝住職が弘隆寺を護持し、年中行事や法要を通じて檀家・地域住民との交流を深めている。「誰もが気軽に立ち寄れるお寺」として、現代社会における寺院の役割を果たし続けている。