所在地 | 大阪府吹田市内本町3丁目30-11 |
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TEL | 06-6382-1814 |
宗派 | 法華系仏教(本門佛立宗) |
創建 | 昭和33年(1958年) |
主な文化財 | 境内周辺に六体地蔵尊(六地蔵)や江戸時代の石造道標などの石仏・石碑(市指定文化財ではないが地域の歴史を物語る史跡) |
宣法寺は昭和中期に創建された比較的新しい寺院ですが、その成り立ちには興味深い背景があります。もとは守口市の義天寺に属する吹田地区教団から始まり、昭和28年(1953年)、地元信者・以登田春太郎氏の自宅を拠点に布教が始まりました。その後、現在地に本堂用地を得て正式に寺院が建立され、日蓮宗系の教えを広める拠点として歩みを続けています。
境内や周辺には六地蔵石仏や古い道標が残り、かつてこの地域が交通の要所であったことを今に伝えています。広大ではないものの整然と手入れが行き届き、春には桜や草花、秋には紅葉が境内を彩ります。四季折々に静かな風情を楽しめ、地域に溶け込んだ雰囲気の中で歴史と信仰を感じられるスポットとなっています。
境内正面に構える質素な瓦屋根の山門。普段は閉ざされていることもありますが、行事や参拝の際には開放され、内本町の街並みに溶け込む落ち着いた姿を見せます。寺号が記された表札が掲げられ、訪れる人を静かに迎えます。
境内中央に建つ本堂は、昭和61年(1986年)に再建された鉄筋コンクリート造で、平成元年(1989年)に落成。本門佛立宗のご本尊「一遍首題曼荼羅」が安置され、厳かな雰囲気が漂います。旧木造本堂は昭和43年(1968年)に新調された後、回向堂として供養や法要に使用されています。
境内や周辺には六体地蔵尊や古い道標が残されています。六地蔵は江戸時代伝来とされ、人々の無病息災や旅の安全を守ってきました。山門近くの石造道標は「亀岡街道」「吹田街道」といった往時の交通の要衝を示し、地域の歴史を伝えています。
砂利が敷かれた境内は清潔に保たれ、樹木や草花が四季折々の彩りを添えます。春は花や新緑、夏は木陰、秋は紅葉、冬は落葉と凜とした空気が楽しめ、都会の喧騒から離れて静かなひとときを過ごせます。
1953年
(昭和28年)
守口市・義天寺吹田連合の信徒約60戸を中心に布教を開始。地元信者・以登田春太郎氏の自宅を拠点に法華経信仰が広められた。
1958年
(昭和33年)
吹田市内本町に本堂を建立し、寺号を「宣法寺」と定める。義天寺第3世・日暢上人が開基(初代住職)となる。
1961年
(昭和36年)
竹内日咲上人が第二世住職に就任。教線拡大と寺院運営を継承。
1968年
(昭和43年)
信徒増加に伴い新本堂を建立。同年、開基・日暢上人が法寿71歳で遷化。
1970年
(昭和45年)
石田日奧上人が第三世住職に就任。以後、長きにわたり布教教化に尽力。
1986年〜1989年
(昭和61年〜平成元年)
境内隣接地を取得し、本堂の増改築を実施。鉄筋コンクリート造の新本堂が完成し、1989年に落慶式が盛大に行われた。
1999年
(平成11年)
1968年建立の旧本堂を改装し回向堂として整備。旧々本堂は納戸として活用。
2005年
(平成17年)
境内隣接地を購入し参拝者用駐車場を整備。遠方からの参拝にも対応可能となる。
2017年
(平成29年)
日蓮聖人御会式法要を厳修し、開基・日暢上人の御50回忌追善法要を営む。他寺の僧侶や信徒も多数参集する盛大な行事となった。