所在地 | 大阪府箕面市如意谷4-5-25 |
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山号 | 摩尼山(まにさん) |
宗派 | 高野山真言宗(古義真言宗) |
本尊 | 如意輪観世音菩薩(六臂の如意輪観音) |
創建 | 弘仁年間(810~824年)伝承 |
開山 | 弘法大師(空海) |
札所 | 摂津国八十八箇所 第56番霊場 |
HP | houshuin.com |
大阪府箕面市如意谷に佇む高野山真言宗の古刹。弘法大師(空海)によって平安時代初期に創建されたと伝わり、安産・子授けの御利益で知られる如意輪観音菩薩を本尊とする寺院です。摂津国八十八箇所霊場の第五十六番札所にも数えられ、歴史的な仏像や伽藍跡、奥の院の滝と豊かな緑など多彩な見どころが楽しめます。参拝者は四季を通じて、新年の修正会や春秋の彼岸法要、夏の施餓鬼供養といった伝統行事にも触れることができます。
宝珠院の本堂。昭和58年(1983年)に再建された鉄筋コンクリート造の入母屋造本堂で、堂内に安置される如意輪観世音菩薩は室町時代初期作と伝わる。六本の御手を持つ等身大坐像で、箕面市如意谷という地名もこの如意輪観音に由来するといわれる。本尊は安産・子育ての観音様として信仰され、安産祈願や初参りに訪れる参拝者も多い。
宝珠院の奥之院(観音堂)。本堂から西へ約300m、萱野北小学校の隣にひっそりと佇む内陣です。安永9年(1780年)に第9世住職・義海上人によって再興され、長らく如意輪観音をご本尊として祀ってきました。本堂再建に伴い如意輪観音像は本堂へ遷座しましたが、平成17年(2005年)に第22世住職が新たに一刀三礼で刻んだ不動明王像が奥之院の本尊として安置されています。奥之院境内には箕面市の保護樹木に指定されたクスノキやヤマモモの巨木が生い茂り、弘法大師入定1100年を記念した如意滝という水行の滝場も設けられています。また祠には白巳大善神・吉光大明神といった守護神が祀られ、地蔵菩薩像や役行者・弘法大師の石碑も安置されており、静かな森の中に神仏習合の趣きを今に伝えています。
810~824年
(弘仁年間)
弘法大師空海が当山で如意輪観音像を自作し、寺院「如意輪寺」を創建したと伝えられる。
880年
(元慶4年)
陽成天皇より寺領を賜り、七堂伽藍・数十坊を有する規模に発展。
1467–1469年頃
(応仁年間)
応仁の乱の兵火で如意輪寺の堂宇が悉く焼亡。塔頭であった宝珠院のみが草堂を結び、法灯を継承した。
1665年
(寛文5年)
僧・秀盛により宝珠院の本堂と庫裏を再建。
1780年
(安永9年)
第九世・義海上人が如意輪寺旧蔵の観音像を祀る観音堂(奥之院)を中興。
1983年
(昭和58年)
老朽化した本堂を鉄筋コンクリート造で新築。本尊の如意輪観音像を奥之院から本堂へ移す。
2005年
(平成17年)
第二十二世・秀知住職が自ら彫刻した不動明王像を奥之院に安置し、開眼法要を厳修。